今週のお題に寄せて

今週のお題「卒業」


卒業という言葉は、さまざまな状況で使われる。学生が学び舎を巣立つこと、アイドルが自身の所属するグループを引退すること、男子が初体験を済ませることなど、その使用法は多岐に渡る。 

 これらは全て卒業で括られるが、果たして共通点とは何だろうか。引退や喪失、退所など「一つの物事や活動に区切りをつけること。」という意味の単語は沢山ある。

 例えばこう表現してみる。私は〇〇高校を退校する。斉藤優里乃木坂46を引退する。童貞を喪失する。

どうだろうか、そこにあるのはある種のマイナス感である。退校とはまるで不祥事によって学校にいられなくなったようだ。

また、これらの漢字は「しりぞく」「ひく」「うしなう」である。決していい意味の言葉ではない。

 それに対し、卒業の卒とは終わるという意味合いである。終わる、という言葉には寂しさもあるが、同時に新たなものへの始まりを予感させる言葉でもある。

 だから、卒業とは「今までの活動に区切りを付けるとともに、名誉ある門出を祝う」のような意味合いが込められていると私は考える。

その意味合いで行くと、安楽死はある種の「卒業」なのかもしれない。恋人と別れることもポジティブに捉えれば「卒業」である。

 なにかの物事をやめる時に、「卒業」と言えば心も晴れやかになるかもしれない。



雑記

 早速一日飛ばす。忘れていたわけではないのにやることをしないで明日に向かってしまうのも昔からの悪い習慣である。腹が痛いから仕方ないと言い訳もしてみる。しかし、薬を取りに行くのも億劫で、ネットで調べた腹痛のツボを押してみると、その瞬間に痛みが和らいだような気がする。普段西洋医学に非常に世話になっている身ではあるが、東洋医学の神秘を感じた。おちおち腹が痛いとも言えない。